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【8/10朝日新聞掲載・ヘルプマークスタディーツアー】


8月10日はハートの日にちなんで・・・ 2021年8月10日付の朝日新聞朝刊に8/9に朝日新聞DIALOGにて公開されたヘルプマーク啓発活動の取組を取り上げて頂きました。 【朝日新聞DIALOG】 2021/08/09 「おせっかいなら任せとき!ヘルプの心を大阪から 学生と難病患者スタディーツアー」https://www.asahi.com/dialog/articles/14403232 【朝日新聞DIALOG】 2021/08/09 「助けて、助けられて…そんな大阪ええんちゃう?学生と難病患者 ディスカッション」https://www.asahi.com/dialog/articles/14403253

内部障がいや病気、妊娠初期の人など、見た目からは分かりにくいけれど、援助や配慮を必要としていることを知らせる「ヘルプマーク」をご存じでしょうか?私自身はヘルプマークが関西に導入された2016年から付けはじめました。今では全国で普及が進んでいますが、まだまだ知らない人も多いのが現状です。 若い世代で未来を考えるプロジェクト「朝日新聞 DIALOG」は、大阪の大学生と難病当事者を招き、ヘルプマークとバリアフリーの実情を学ぶスタディーツアーを実施。今回大阪で難病当事者が運営する旅行会社「櫻スタートラベル」の代表として、また複数の難病や障害当事者として参加させて頂きました。 スタディツアーとは、午前中はOsaka Metroのバリアフリー取組みを駅構内で聞きながらヘルプマークユーザーと地下鉄の乗車体験。午後からは大阪府による合理的配慮に関する説明を受け、ヘルプマークや障害についてディスカッションし感想を共有し気付きと学びを広げる内容。

普段車椅子で電車を利用する場合、多くの駅ではホームと車両の隙間や段差があるためスロープを設置し乗車しますが、整備された路線ではホーム床面をスロープ状にかさ上げ。さらにホーム端には、くし状のゴムの隙間材を取り付けているため、車両との隙間がほとんどありません。そのため車椅子でもスロープや介助がいらず1人で電車に乗降することが可能。実際に私が電動車椅子で地下鉄を乗り降りする場面を見てもらいました。現在多くの駅で駅構内のバリアフリールートが確保されいますが、駅構内のスロープも、傾斜がきつく長くなると自走の車いすでは体力を奪われます。実際に知らない場所に外出する際には、荷物も多くスロープを登り切れず助けて頂くことが多いことから移動方法を毎回慎重に選択します。1日に移動が多いときには自走式車椅子では障害特性で移動が難しくなる場面もあり、杖と自走式車椅子と電動車椅子を併用しています。スロープがあるからバリアフリーは大丈夫ではなく、やはり、そこに誰か気にかけてくれる人が必要なことをお伝えさせていただきました。


続いてOsaka Metoroの説明と乗車体験を終えて朝日新聞大阪本社に移動。車椅子で乗車できる福祉車両をお手配頂き助かりました。普段お客様の車椅子移動をサポートさせて頂き外出や旅行をお手伝いする機会が多いのですが、久しぶりの福祉車両乗車にワクワク。 到着後会議室に移動して、大阪府福祉部障がい福祉企画課のご担当者様を講師に迎えての講義。「障がいを理由とする差別のない、共に生きる大阪の社会をめざして 大阪府障がい者差別解消条例とヘルプマーク」をテーマに勉強会が開かれました。

全ての人が、障がいの有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、障がいを理由とする差別の解消を推進することを目的とする障害者差別解消法や、最近法令改正された合理的配慮の義務化について学びました。 え?さっきまで電車に座れていた難病当事者の私達が会議室の椅子には上手く座れないのなんで?突然の体調変化の様子に驚く会場。見えない障害である固有感覚の異常は見た目では分からず、ご本人の楽な姿勢をどう把握していいのか分からず。実は体の感覚が障害されており、座っているよりももたれている方が体が楽なのです。と聞いてなるほど!となる一瞬に見えない障害の学びがありました。 あとから調べれば分かる障害に関する取り決めや法令よりも、実際に目の前にいる当事者の体調変化を見て学ぶことの意味は大きかったと思います。私自身も神経や免疫などの複数の難病の症状により重度訪問介護制度を利用する立場ですが、病気の辛さを表に出すことはせず見た目では理解されません。常時鎮痛剤を服用することで神経痛に耐え、固有感覚の低下を補うためにリハビリを続け、日常の多くはリスクを取って生活と働くことの選択の自由を獲得。しかし、極度の身体的な疲労時には嚥下困難や発語困難で全身脱力状態になり長期の入院が必要となる不安定さと向き合っています。きっとヘルプマークを付けていたとしても、周りから見れば元気そうな子としか気付かれないず、当事者がいきなり症状を伝えるのが難しい事も多いです。 ディスカッション最後「ヘルプマークの理解浸透するためにどうすればいいのか?」という課題について、 私が提案させて頂いたのは「寄り添う」ことの大切さ。世の中には、発達障害や内部疾患、その他目には見えない難病に苦しんでいる人がたくさんいます。また一見元気そうに見える人でも、心や体の中には「大変さ」や「辛さ」を抱えていることがあります。見えない障害を持ち支援を必要としている人と、支援したい人とを繋ぎたい。福祉制度による支援が得られず苦しんでいる人がいることを知ってほしい。そんな想いから生まれた透明なリボンに「大切なものは目に見えない」と書かれた見えない障害バッジを広める活動がヘルプマークが流通する前からありました。今ではヘルプマークが見えない障害を伝えるスタンダードとなりましたが、見えない障害を理解してもらいたいという声はずっと昔から今に続きます。 ヘルプマークがあるから人を助ける、というのは本来の目的ではありません。助けないといけないから助けるのではなく、時間を重ねてお互いを知り、継続的に寄り添うことがポイント。年をとれば誰もが身体的な不自由が出てきて、いつかは自分ごとになる。できる範囲で行動を起こしてほしいと学生の皆様にお伝えさせていただきました。ヘルプマークについて初めて聞いて触れて見て学んだ学生の皆様の感心が、社会全体に広がっていくことを願いつつ病室に消えていくのでした。 取材やディスカッションの機会を頂いた皆様、取材において移動や体調にご配慮頂いた皆様、貴重な機会をありがとうございました。櫻スタートラベルでは引き続きSDGsに関わる活動に積極的に取り組んでいきます。 櫻スタートラベルは2021年10月12日までに旅行業登録更新を目指しています!旅行業界はコロナ禍で厳しい局面がまだまだ続きますが、配慮が必要な方のご旅行のお手伝いを通じて学んできたノウハウの継承、観光産業全体の復活に貢献することを目指してクラウドファンディングを実施予定です。引き続き応援よろしくお願いいたします。

#櫻スタートラベル #朝日新聞 #医療法人伯鳳会 #ヘルプマーク #ハートの日 #難病 #見えない障害 #CIDP #CMT #SDGs この取り組みは8月10日(ハートの日)に向けて医療法人伯鳳会様の提供により開催されました。

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